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デートのお店選びに変化違和感を感じ嘘を発見その原因と結末

結婚相談所に登録して、初めて出会った男性とのお見合いした女性の婚活体験記。
いい印象を持ってお付き合いが始まったのですが、その後だんだん異変を感じるように。
なぜ、異変を感じるようになったのか、その原因はなんだったのか。
その後2人はどうなったのか。
そんな初めての婚活を、せきららに語ってくれています。
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お店選びは男性にお任せ

これは結婚相談所に登録し、初めてお会いした男性とのエピソードです。

彼は佐藤さん(仮名)と言い、歳はひと回り以上違いましたが、面長で優しげな見た目が印象的な方でした。

ランニングとグルメという趣味が私と一致していたので、こちらからお願いしてお見合いがセッティングされました。

初めて会ったときは、非常に緊張していたのを覚えています。

佐藤さんも、私のような歳の離れた人とのお見合いは初めてだったようで、開口一番が「緊張します」の一言でした。

飾らない素直な方だと思いました。

珈琲店に行ったのですが、喫煙席しか空いておらず、禁煙者の私に謝ったり気を遣ってくださったりしていました。

そんな見た目通りの優しさも、スリムで年齢の割に若く見えるところも、素敵だと思いました。

その日は1時間ほどお話しして、お支払いもしてくださいました。

その後は、ランチ、ディナーと、3回のお食事デートを得て、真剣交際に入りました。

佐藤さんは、声が小さくおとなしいところもありましたが、そのぶん私の話をよく聞いてくださるので、「ちょっと控えめだな」くらいに思い、あまり気にしていませんでした。

私の話に賛同してくれることも多く、共通の趣味もあって、いつも楽しい時間を過ごしていました。

グルメ好きなのにお店の趣向が変わり

ドライブを兼ねた食事デートは、週に1回ペースでありました

真剣交際に入り、1ヶ月経ったある日のことです。

「明日も食事デートか」と、進展がないことを不満に思いながらも、毎回決まり切った安心感のあるデートを楽しんでいた私のもとに、佐藤さんからメールが届きました。

内容は、「明日は〇〇のお店に行こう」というものでした。

佐藤さんが指定したのは、某チェーンのファミリーレストランでした。

全国どこにでもあるチェーン店なので、私も学生のときはよく利用しました。

賑やかで、子ども連れや学生が多かった印象があります。

正直言って、デートをする社会人はあまり利用しないお店だと思いました。

しかも、今まで佐藤さんが選んできたお店は、個人の和食処やコースのあるイタリアン、ホテルのレストラン等、どちらかというと「さすがグルメ」と思わせるようなお店が多かったので驚きました。

しかも経済力のアピールか、いつもご馳走してくれていました。

よって、それまでのことがあったので、がっかりと言ってもいいくらいのお店です。

もしかしたら庶民的なお店を利用することで、私の金銭感覚を試しているのかなと思い、そのときは了承しました。

何せ始めての結婚相談所、初めてのお見合い相手、初めての真剣交際ということで、私もあまりに意見を主張をするのは憚れたからです。

その後も両手で数えられるくらい何回もデートを重ねていました。

そのうちに佐藤さんは、自分家から近く、デートでは使わないような安い、ムードのないお店ばかりを指定してくるようになりました。

それには非常に戸惑いました。

「最初だけ頑張って雰囲気の良いお店を利用し、交際に入ったからグレードを下げられたのだろうか」、「若いから舐められているのだろうか」とも考えました。

さらには、「まさか、仕事を辞めてしまったから、お金のかからないお店を選んでいるのだろうか」などと良くない疑惑ばかりが思い浮かびます。

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変化に悩み問い詰めてみると

「これ以上、疑いながら交際を続けられないかもしれない」と考え、最後のデートを覚悟で、思い切って真相を聞いてみました。

佐藤さんの回答は、私には遥かに想像のできない答えでした。

なんと、佐藤さんは友人に騙されて全財産を失っていたのです。

ひと回り以上の歳の差がある私には、デートの費用を払わせられないということで、安いお店や移動手段のかからないお見せを利用するしかなく、無理をしていたのです。

もともと持っていた車も売り払ってしまい、交通の足すらなくなっていました。

佐藤さんが全財産を失ってしまったきっかけになったのは新車の購入でした。

友人から購入するために代金を一括で支払ったものの、車は納品されず仕舞いだったといいます。

お金を持ったまま友人は姿を消してしまい、今までコツコツと貯めてきた500万円以上の大金だけ取られてしまったということでした。

もちろん連絡はつかず、友人の行方はわかりません。

そのような出来事があったために、「経済的に苦しくなり、今までのような生活ができなくなった、決して蔑ろに扱うつもりはなかった」と話してくれました。

佐藤さんはお金も友人も一度に失い、きっと私とのデートどころではなかったと思います。

その不遇さ、不憫さに同情する気持ちもありましたが、それと同時にこのようなことに騙されるような馬鹿正直さや、知識のなさを露呈してしまう佐藤さんにがっかりしてしまいました。

さらには、佐藤さんが結婚相談所のアドバイザーにすら打ち明けていけないという、このトラブルの事実は、私にはあまりにも重すぎてしまいました。

佐藤さんは、逃げた友人の行方を追うことを考えたみたいですが、もともと付き合いの長かった友人ということで、詮索することは辞めたと言います。

友人のツテをたどって強く言ったり訴えたりすることもしないと決めていました。

それも私には信じられないことでした。

会話をしているときに感じた、佐藤さんの控えめな性格やおとなしいところが災いしていると感じました。

もっと言えば、いえ、これは本人を前に言えませんでしたが、だから人の良さや優しさにつけ込まれるんだと思いました。

やはり、これが佐藤さんとの最後のデートとなりました。

アドバイザーにも佐藤さんにも本当の理由は伝えず、交際をお断りしました。

私自身、結婚相談所に登録しているからには、身元のしっかりした経済力のある男性を求めます。

年上の方ならなおさらです。

今回の件では、佐藤さんの金銭的な魅力がない以上に、間抜けな事実があるということが受け入れられませんでした。

こうして私の婚活体験は失敗に終わりました。

その後も、佐藤さんからは結婚相談所のルールを破って個人のメールアドレスに連絡をしてくるなど諦めない様子をでしたが、そのネバーギブアップ精神はお金を持ってトンズラした友人に見せた方がいいだろうと思いました。

事情を知らないアドバイザーだけは厳しく注意をしていて、少しだけ寂しさを感じました。

その後も私はしばらくの間、同じ結婚相談所を続けていましたが、この衝撃は忘れられません。

ここまでのお金のトラブルを抱えた方に会うこともありませんでした。

今は既に退会しまったので、佐藤さんのその後はわかりませんが、良い人であったが故に、お節介ながら成婚を祈る気持ちがあります。

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まとめ

せっかくいいなと思えるお相手に出会えて、順調に交際していたと思われていた矢先、なんだかおかしいぞと感じる点が出てきて、問い詰めたら白状したというパターンでしたね。

ここまで人がいいのなら、こんな間抜けで頼りない人なんて、騙された経験をどうとらえるかですよね。

この方は、騙されてしまった方を頼りないと捉えました。

どちらにとっても残念な結果に終わりましたが、一方がダメと判断した以上、そのまま交際を続けてもうまくいかなかったはずなので、早く決断して良かったですね。

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