昔、客室乗務員をしていた頃に結婚式の余興で寿アナウンスをしたことがあります。
寿アナウンスとは機内アナウンスを結婚式バージョンにアレンジしたもので航空関係者内では恒例の余興になっています。
何度かやらせていただきましたが毎回かなり盛り上がりご家族の方からも好評な余興です。
その時のお話をさせていただきます。
客室乗務員の余興には定番があった!
客室乗務員定番の余興をご紹介していきます。
まず、飛行機の離陸音と共に5名ほどの制服を着た客室乗務員がステージに登場します。
そして「皆様、本日は○○航空○○便(日付を入れる)をご利用いただきありがとうございます。この飛行機は○○発(式場の名前)幸せ空港行きでございます。機長は○○(新郎の名前)客室のチーフは○○(新婦の旧姓)改め○○(新婦の新しい名字)でございます。」
「本日よりチーフは機長専属になりましたので、ご用の際にはこちらの5名の客室乗務員が対応させていただきます。(ポーズをとる)」
「目的地の天候は晴れですが、新郎の行いによっては新婦の雷が落ちることがございます。シートベルトはしっかりとお締め下さい。」
「つづきまして非常用設備のご案内です。非常口はあちらにございます。お二人のラブラブぶりが直視できなくなった方は速やかに脱出してください。また新郎の愛情が不足しますと新婦の頬がふくらんできます。その際は新郎は新婦を抱きしめて愛してるよとささやいてください(実際に愛してるよと新婦の耳元で言わせる)」
「まもなく離陸します。シートベルトはしっかりとお締め下さい。新婦は新郎の財布の紐もしっかりとお締めください」
離陸した後は新郎の職業によって変わりますが、医師だった時は「ただ今機内で急病人が発生しております。この中でお医者様はいらっしゃいますか?」とアナウンスをしたところ、いろいろなテーブルからハイ!ハイ!と手が挙がり何人もお医者様が前に出てきて大爆笑でした。
ダンスが趣味の新郎の時はダンス仲間のショータイムを機内エンターテイメントとして披露してもらいました。最後は新郎も余興チームもみんな一緒になって踊り盛り上がりました。
他にも新婦に内緒で新婦のお姉さんが弾くピアノて新郎が歌い、最後のサビを会場の招待客全員で歌うサプライズもしました。
事前に新婦の親御さんと連絡が取れる場合は手紙を書いてもらって読むこともしました。新婦から親御さんへの手紙は式の最後に読む場合が多いですが、親御さんから新婦へはあまりないと思うのでいい機会だったかもしれません。
感動のシーンと共に「まもなく着陸いたします。シートベルトをもう一度ご確認下さい。」
「幸せ空港へ着陸しました。皆様のまたのご登場を心よりお待ちしております。最後にキャンペーンのご案内をさせていただきます。○○航空ではただ今、独身客室乗務員撲滅キャンペーンを行っております。
IT企業の社長様、お医者様、地主様、左手の薬指に指輪がない方、またご家族ご親戚にそのような方がいらっしゃる方は是非お知らせくださいませ。」
サプライズや手紙でしんみりムードでもこのキャンペーンで最後は明るく楽しく笑顔で終わることができます。
毎回とても盛り上がってくださるのでこちらもやってよかったと幸せな気持ちになることができました。
余興で感動したのは歌!
客室乗務員の結婚式の余興はほぼ100%寿アナウンスですが、客室乗務員ではない友人や親戚の結婚式も何度か出席させていただきました。
その際は余興は見る側になるのですが、新婦の2人の妹さんと友人の方でドリームズカムトゥルーのLOVE LOVE LOVEをアカペラで歌った時はとても感動しました。
お姉さんの為に一生懸命練習したんだろうなというのが伝わり、涙をこらえながら歌っている姿にこちらの胸も熱くなってしまいました。
あとはプロの黒人歌手を呼んで歌のステージが始まった時も感動しました。
新郎新婦の思い出の曲やラブバラードを歌い、だんだんと盛り上げて最後にアップテンポな曲で招待客全員で踊りました。
もう何年も前のことですが、今でもあの余興は楽しかったなあと思い出します。
新婦から新郎へピアノ弾き語りという余興もありました。
いきものがかりのありがとうという曲でしたが、ピアノの練習不足で間違えまくり、多少の間違えだったら気にならないのですが、ピアノの音がはずれまくり歌も下手で正直聞くに耐えない状態でした。
やはり余興で弾き語りをするならある程度の練習と上手さは必要だと思いました。
いきものがかりのありがとうは大好きな曲だったのですが、聞くとどうしてもあの時の余興シーンがフラッシュバックして残念な気持ちになってしまいます。
余興で酔っ払い、ただしゃべるだけの余興にどん引き
あとドン引きだった余興が、酔っ払った新郎の友人数人がステージに出てただ新郎としゃべるだけというもの。
学生時代の友人だったか忘れましたが、完全に内輪ネタの話を新郎とするだけでした。
しかも酔っ払っているしマイクの音量も小さくて何を言っているのか全然聞き取れませんでした。
食事をいただきながらただただ終わるのを待っていました。
恐らく周りも同じように感じていたようで、テーブルもだんだんと歓談タイムに突入しているようでした。
恐らく、準備も何もせず、その時のノリで何かやろうみたいな感じで挑んだんだと思います。
マイクの音量が小さかったのも残念でした。
ところどころ単語が聞こえるかどうかの状態は見ている方もかなりストレスになりますし新郎も新婦もかわいそうになってしまいました。
新婦のピアノの時と同様、準備不足、練習不足の状態でステージに出ることはしらけるし何より新郎新婦に対して失礼だと思いました。
酔っ払ってただしゃべるだけの余興の時は新郎のことはよく知りませんでしたが、この常識のない人たちとつるんでいてこの新郎も大丈夫なの?と正直心配になってしまいました。
大切な友人である新婦のこともなんだか気の毒に思えてしまいました。
たとえ内容がイマイチであってもこの日のためにみんなで練習を重ねて新郎新婦のために何かをしたいという気持ちが伝わる余興をすることが大切で見ている人の心にも残るのだということが分かりました。
できない時はその場しのぎにしようとせずに思いきってプロにお任せするのも一つの手だと思います。
一生に一度の結婚式なので中途半端ではなく、皆の心に残る余興をするべきだと思います。
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